運動や走るときの尿漏れ | 腹圧性尿失禁の症状と改善法

運動や走るときの尿漏れ | 腹圧性尿失禁の症状と改善法

運動や走るときの尿漏れ | 腹圧性尿失禁の症状と改善法

腹圧性尿失禁の代表的な症状として、咳やくしゃみをした時の他、運動したり走ると尿漏れを起こすことがあります。

Cさん(45才・女性)は、ダイエットと健康のためにスポーツクラブに入会しました。しばらくの間トレッドミルで早足に歩き、かなり体力がついてきたので、思い切ってエアロビクスのクラスに入りました。

初めてのエアロビクスは勝手が分からないので動きについていくのが精一杯。後半、かなり疲れたところでジョギングが始まりました。汗だくで必死に走るCさん。走っていると、「あれ?!」チョロッとおしっこが漏れているのがわかりました。「まずい!」少しうろたえたCさんでしたが、少し運動量を減らして様子をみながら動いていたら大丈夫でした。

その後も、エアロビクスで走る運動があるときは、“チョビ漏れ”をすることがたまにありますが、ちょっと下着を汚すだけですし、日常生活でおしっこを漏らすことはないので、特に治療はしていません。


このように、運動をしたり走ると尿漏れをするのは、軽い腹圧性尿失禁の症状です。

Cさんは40代後半ですので、そろそろ加齢による骨盤底筋の緩みが出てくる頃です。普段はなんともなくとも、きつい運動をして体に酸素が足りなくなった状態でお腹に力が入ったために、意志に関係なくおしっこが漏れてしまったのでしょう。

運動や走るときの尿漏れの症状と改善法

腹圧性尿失禁

腹圧性尿失禁とは、お腹に何らかの力が入った拍子におしっこが漏れてしまう症状をいいます。女性に多いタイプの尿漏れです。

なぜかといえば、女性は男性と較べて尿道がとても短く3〜4㎝しかありません。そして、まっすぐ下を向いています。その尿道を閉めるのは骨盤底筋という筋肉しかありません。そのため、なんらかの原因で骨盤底筋が弱くなると尿道を閉める力が弱まってしまうので、運動したり走るなどのちょっとした刺激でおしっこが漏れてしまうのです。

その骨盤底筋は、妊娠・出産を経て程度の差はありますが損傷します。さらに更年期になると、加齢によって骨盤底筋が衰えてくるので、腹圧性尿失禁に悩む女性は増えていきます。

骨盤底筋トレーニング

普段は何もなく、運動をしたり走ると少量の尿漏れがあるというのは、ごく軽い腹圧性尿失禁ですので、自分で改善に取り組むことができます。

骨盤底筋トレーニングをご存じですか?
これは、尿道を閉める骨盤底筋を意識的に動かし鍛える運動です。


運動や走るときの尿漏れを骨盤底筋トレーニングで改善


方法はいたって簡単。トレーニングといっても大げさなものではありません。肛門と膣を「絞める→緩める」を繰り返すだけです。やる回数が多いほど、骨盤底筋を鍛えることが出来ます。「なーんだ、それだけ?」と思うかもしれませんが、大切なのは、骨盤底筋トレーニングを習慣にして、続けることです。

とはいっても、やる気を持ち続けるのは難しいものです。ですから、日常生活の何気ない習慣に取り入れてみましょう。例えば、歯磨きをしながら「絞める→緩める」を繰り返す、電車やバスを待っているときに「絞める→緩める」を繰り返すなど、自分に合う負担にならないパターンを見つけましょう。

骨盤底筋トレーニングを2〜3ヶ月続けて行くと、尿漏れのある人の約70%には改善がみられます。骨盤内の血行が良くなるので、下腹部痛がある場合は軽くなり、便秘や痔も改善にも役立つとされています。

プロの指導

どうしても骨盤底筋をうまく動かせないという人は、尿失禁治療を積極的に行っている病院で、専門家の指導を受けましょう。

そういう病院には、排泄機能指導士やコンチネンスアドバイザーといったプロの職員がいて、丁寧に指導をしてくれます。

いずれにしても、軽いうちに腹圧性尿失禁を治したら、その後も骨盤底筋トレーニングを毎日続けて、70代、80代になっても気持ちよく排泄ができるように今から準備をしておきましょう。