尿漏れ・尿失禁に関わる怖い病気 | 大人のお漏らしの原因

尿漏れ・尿失禁に関わる怖い病気 | 大人のお漏らしの原因

尿漏れ・尿失禁に関わる怖い病気 | 大人のお漏らしの原因

何かの拍子に尿が漏れて下着を汚してしまった…。多くの人がそんな経験を一度は持っているのではないでしょうか。

大人になって「お漏らししてしまった」というと、大変なことをしてしまったように思うかもしれません。けれども、トイレを我慢しすぎたり、膀胱に尿が溜まった状態でお腹に力を入れたりすれば、正常な人でも尿を漏らしてしまうことはあります。

では、普通ではない尿漏れとは、どういう尿漏れでしょうか。
尿意を感じなかったのにいつのまにか下着が濡れていたり、まだ尿が溜まっていないのに急に我慢できないような尿意を感じて漏らしてしまったりする。そのような尿漏れは注意が必要です。

大人のお漏らしの原因となる病気

怖い病気が隠れているケースも

大人になってから「お漏らし」(尿漏れ)をしてしまうと、羞恥心からなかなか人に相談できずに悩む方が多くいます。おしっこが勝手に出てしまうなんて、もしかすると何か命に関わるような、「深刻な病気」が隠れているかもしれないと心配になるかもしれません。

けれども、その大半は取り越し苦労です。実は、尿漏れは多くの場合、深刻な病気とは関係ありません。大部分の尿漏れは、尿の排泄をコントロールする骨盤底筋や尿道括約筋の衰えや、膀胱炎前立腺肥大症などが原因だからです。

けれども、少数とはいえ怖い病気が原因で尿漏れが起こることもあります。以下でそのような事例をご紹介しましょう。

大人のお漏らし・尿漏れの原因となる怖い病気

心不全

Aさん(63才、男性)は、前立腺肥大症が原因で尿が出にくくなり、残尿の症状が出ています。そのため、夜間頻尿で一日に3回以上トイレに起きるようになってしまいました。

ある日トイレに起きることができず、布団に失禁してしまい大変なショックを受けて泌尿器科を受診しました。

Aさんは日中の頻尿はそれほど酷くありませんが夜の頻尿が目立っているため検査をしてみたところ、前立腺肥大症だけではなく、慢性心不全ということが分かりました。足のむくみも確認されました。

大人のお漏らしの原因となる病気(心不全)

心不全で心臓の働きが弱くなっていると、日中立っている時に血液を十分に送れなくなり、腎臓への血流も少なくなるため尿量が減少します。そのため寝ている時は心臓の負担が少ないので血流が増えて尿も増えるというのが、心不全による夜間多尿のメカニズムです。

Aさんは、高齢だから前立腺肥大症で頻尿になるのは仕方ないと思い、夜間多尿が酷くなるまで放置していましたが、今は心臓の治療も行い、失禁もしなくなったそうです。

前立腺癌、膀胱癌、腎盂腎炎

前立腺癌

前立腺肥大症が悪化すると尿が出にくくなり、膀胱にいつも尿が溜まっている状態になります。いつのまにか膀胱がパンパンにふくらんでしまうと、尿意とは関係なく膀胱から尿があふれ出てきます(溢流性失禁)。

前立腺肥大症は中高年男性の半数以上に出る症状ですが、稀に前立腺癌が原因の場合があるので、早めに検査を受けてチェックしましょう。

膀胱癌

また、尿意を感じたてからトイレまで我慢できずに漏らしてしまう「切迫性尿失禁」で泌尿器科を受診し、膀胱炎と診断されて抗生剤を服用してもなかなか症状が治らない場合、膀胱癌の可能性があります。

腎盂腎炎

膀胱炎をすぐに治さないでいると、膀胱で繁殖した細菌が腎臓にまで達してしまい、腎盂腎炎(じんうじんえん)になってしまうことがあります。

早い受診と治療が大切

「大人のお漏らし」が怖い病気につながるのは稀なこととはいえ、尿漏れを放置していると、もし背後に怖い病気が潜んでいた場合に手遅れになってしまうかもしれません。

そうならないように、尿漏れが気になり出したら、一度泌尿器科を受診してみましょう。