自律神経失調症と尿漏れ | ストレスによる尿失禁・夜尿症

自律神経失調症と尿漏れ | ストレスによる尿失禁・夜尿症

自律神経失調症と尿漏れ | ストレスによる尿失禁・夜尿症

近年、体や心のストレスによる「自律神経失調症」という言葉を聞くことが多くなりました。実は、こうした病気も尿漏れなどの排尿トラブルの原因となることがあります。

今回は、自律神経失調症による尿漏れ(尿失禁)、夜尿症についてまとめます。

自律神経失調症と尿漏れの関係

自律神経失調症の症状は、検査では原因が分からない頭痛、目まい、動悸、下痢、便秘、微熱など、全身にわたります。泌尿器系では、頻尿、過活動膀胱、尿漏れ(尿失禁)、夜間頻尿、夜尿症といった排尿コントロールの乱れとして現われます。

自律神経には、活発に活動している時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」があり、それぞれが適切に切り替わって働いています。排尿に関わるところでは、交感神経が働いている時は、膀胱は拡張気味で尿意を抑えるように作用します。反対に、副交感神経が働いている時は膀胱は収縮気味で、寝ている時には尿を凝縮するホルモンを分泌して排尿を抑えます。

ストレスによる自律神経失調症と尿漏れ・尿失禁

ストレスがかかる場面では交感神経が優位に働きますが、過活動膀胱によって急に強い尿意を感じることがあります。過活動膀胱は、自分の意思と関係なく膀胱が過剰に収縮する症状で、突然の強い尿意切迫感によってトイレに間に合わず、尿漏れ(切迫性尿失禁)につながるやっかいな病気です。

自律神経失調症と夜尿症の関係

前述のように、就寝中は抗利尿ホルモンが働いて排尿が抑えられます。けれども、ストレスのために自律神経失調症になると、眠りが浅くなって抗利尿ホルモンが十分に分泌されなくなります。すると、日中と同じように排尿が促されてしまうため、夜間頻尿になります。

さらに、尿意を伝える神経機能が低下している場合や、疲労で熟睡している場合には、おねしょをしてしまうことがあります(夜尿症)。意外かもしれませんが、過活動膀胱では夜間頻尿になっても夜尿症の症状は出ません。大人の夜尿症は、泥酔によるものが最も多く、次が自律神経失調症等による心因性のものといわれています。

自律神経失調症の治療

尿漏れ(尿失禁)や夜尿症というと大変恥ずかしいことのように感じてしまう方もいますが、そんなことはありません。ストレスが原因の疾患と割り切って、根気強く治療をすればほとんどが症状を克服できます。

尿漏れ(尿失禁)や夜尿症の原因となる自律神経失調症の治療


頻尿や尿漏れ・夜尿症などの症状があり、検査で原因となる疾患が認められず、頭痛や倦怠感などの症状がある場合は、自律神経失調症の可能性があります。

自律神経失調症の場合、泌尿器科での治療は対症療法に過ぎませんので、その状態を解消することが優先です。尿漏れや夜尿症が続く間は大人用おむつ尿漏れパンツなどでその場を凌ぎながら、心療内科で自律神経失調症の治療を行いましょう。

心療内科では、自律神経の安定をはかる「自律神経調整剤」や緊張を緩和させる「精神安定剤(抗不安剤)」などが処方されます。服薬で症状を軽くしながら、カウンセリングでストレスの原因を探り、解消をはかっていきましょう。

ストレスと上手に付き合う

自律神経失調症の治療が難しいのは、会社を変えるのが難しいなど、ストレスの原因を無くすことが出来ない場合が多いことです。まずは、ある程度自分自身が変わることが必要になってきます。森田療法(神経症に対する精神療法)で過去から今までの自分を見つめ直すことで、ストレスの原因を内部に求めるというのもそのためです。

自律神経失調症を克服してストレスと上手につきあえるようになった時、人としての成長も果たせるのではないでしょうか。