尿漏れ(尿失禁)の原因と種類

尿漏れ(尿失禁)・大人のおねしょの原因と種類

尿漏れ(尿失禁)の原因と種類

当たり前のようにトイレでしていたおしっこ。それが、何らかの原因で自分の意志とは関係なく、あるいは我慢したくても漏れてしまうのが尿漏れ(尿失禁)です。

今回は、そうした尿漏れ(尿失禁)の原因と種類について確認していきましょう。

腹圧性尿失禁

圧倒的に女性に多い尿漏れです。

腹圧がかかったときに思わずピュッと漏れてしまうもので、尿道を閉める骨盤底筋が弱くなっていると起こります。大きな荷物を持って腹筋に力を入れたときや、スポーツをしたとき、咳やくしゃみをしたり、笑ったりしただけでも漏れることがあります。

健康な中高年女性の尿漏れは、約6割はこの種類です。排尿をコントロールする骨盤底筋が加齢とともに弱くなることが主な原因です。また、出産によって引き延ばされた骨盤底筋が戻らなくなり弱くなることもあります。

腹圧性尿失禁が原因の女性の尿漏れの種類

頻度は骨盤底筋の強さによってまちまちで、強い運動をしたときだけ漏れる人から、一日に何度も、たとえば椅子から立ち上がっただけでも漏れる人までいます。量もさまざまですが、ほとんどは下着を濡らす程度です。頻尿はなく、おねしょもありません。

排尿後尿滴下

いわゆる、“おじいちゃんのちょい漏れ”がこれで、圧倒的に男性に多く見られる尿漏れです。排尿後に尿をしっかり振り切っても、歩き出すとすぐに少量の尿が尿道から出てきて下着を濡らし不快感を味わいます。ひどくなると、ズボンにまでしみ出てしまうこともあります。

男性の場合、長い尿道の奥に広い部分があり、そこに溜まる尿を絞り出す筋肉が加齢とともに衰えるために出し切れず、歩き出した後にチョロチョロと漏れてしまうのです。

50代以上の男性は3割以上にこの症状が見られ、主な原因として前立腺肥大症の他、尿道狭窄が原因の場合もあります。

切迫性尿失禁

あまり尿が溜まっていないにも関わらず、膀胱が勝手に収縮してしまい、急におしっこをしたくなって我慢できなくて漏らしてしまう、というのが切迫性尿失禁です。

たいていは頻尿を伴い、あまり尿がたまっていない時でも100ml前後の尿が漏れてしまうことがあり、日常生活に支障をきたしてしまいます。

過活動性膀胱」が原因のことが多く、あるいは、膀胱炎、膀胱癌、脳血管障害、パーキンソン病、前立腺肥大症が原因のこともあります。

尿道外尿失禁

女性に特有のまれな症状です。

生まれつきの障害、または手術や放射線治療で尿管や膀胱が膣とつながってしまい、おしっこが膣から漏れてしまうことがあります。いつも下着がおしっこで濡れているという状態になります。

女性の尿漏れ・尿失禁の種類

溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

何らかの原因で膀胱が小さく固まってしまうと、膀胱がギュっと収縮することが出来ずに常に残尿が溜まった状態になります。さらに尿がたくさん溜まると、膀胱から溢れて漏れてしまいます。トイレではなかなか出ないのに、何となくいつも尿が出てしまう状態なので、生活に支障が出てしまいます。

男性では前立腺肥大症、女性では子宮癌・直腸癌の手術後などにみられます。常に残尿の状態にあるため、放置すると腎臓に影響が出ることがあります。

機能性尿失禁

膀胱や尿道は正常でも、認知力の低下や、手足の運動機能の障害によって尿漏れになることがあり、それを機能性尿失禁といいます。

認知力が低下すると、尿意がはっきりしない、トイレの場所や便器がわからない、パンツも下ろせないといった理由で漏らしてしまいます。

また、手足の運動機能に障害があることで、トイレまで行くのに時間がかかる、排尿の姿勢がとれない、パンツの上げ下げが出来ないという状態のために漏らしてしまうこともあります。

多くは改善できる尿漏れ

機能性尿失禁以外は、膀胱や尿道に問題があって起こる尿漏れです。

その中でも、圧倒的に女性に多く見られる腹圧性尿失禁と、圧倒的に男性に多く見られる排尿後滴下は、適切な対応をすればかなり改善できる尿漏れです。

自分の尿漏れ・尿失禁の種類と原因をつきとめて、適切に対策をとり、しっかり治療していきましょう。