男性の尿漏れ(尿失禁)の原因 | 前立腺肥大の症状と治療法

男性の尿漏れ(尿失禁)の原因 | 前立腺肥大の症状と治療法

男性の尿漏れ(尿失禁)の原因 | 前立腺肥大の症状と治療法

ここ数年、男性用尿とりパッドの種類が爆発的に増えています。それだけニーズが多いようで、複数のメーカーがシェアを競って新商品開発戦を繰り広げています。団塊の世代が続々と高齢者の仲間入りをしていることもあり、排尿トラブルに悩む方の数も増えてきているということでしょう。

今回は、男性の尿漏れの原因に多い「前立腺肥大症」の症状と治療法についてご紹介します。

男性の尿漏れと前立腺肥大症

少し前まで、尿漏れと言うと「中高年女性に多いもの」というイメージが強く、男性の尿漏れについてオープンに語られることは多くありませんでした。

今でももちろん、人前で自分の尿漏れ(尿失禁)をカミングアウトする人は滅多にいません。けれども、泌尿器科を訪れる患者の数は増え続けています。前立腺がんが増えているということもあり、症状が重くなくてもチェックのために受診する人もいて、随分敷居が低くなってきたように感じます。

泌尿器科を訪れる男性に最も多い疾患は、前立腺肥大症です。前立腺肥大症の症状がみられる人は年齢とともに増え、60歳では半数以上にのぼります。

男性の尿漏れ(尿失禁)の原因となる前立腺肥大

前立腺肥大症の症状

前立腺肥大症とは、膀胱と尿道の付け根部分を囲むようについている「前立腺」が、何らかの原因で肥大する男性特有の病気です。前立腺が肥大すると、膀胱や尿道が圧迫されて、様々な排尿トラブルが現れます。

初期の症状は、尿道や膀胱が刺激されることで、すぐにトイレに行きたくなる「頻尿」と、膀胱に十分尿が溜まっていなくても突然我慢できないような強い尿意を感じてトイレに駆け込む「過活動膀胱」です。また、おしっこの勢いが弱くなるために、トイレでおしっこを終えた後で少し歩き出すとチョロっと漏れる「排尿後尿滴下」が始まります。


男性の尿漏れ(尿失禁)の原因となる前立腺肥大の症状


さらに前立腺肥大が進行すると、膀胱に尿が残る「残尿」の症状が現れ、尿道が炎症を起こすことによる「血尿」が出やすくなります。さらに尿道が狭すぎて自力でおしっこが出来なくなると、「溢流性尿失禁」という常にチョロチョロと尿が漏れる状態になります。それ以上進行すると、腎臓に悪影響を及ぼして命に関わる状態になります。

また、普段は軽症でも、大量の飲酒や風邪薬の服用によって急に前立腺肥大が悪化し、尿を出したくても出せない「尿閉」になって救急車で運ばれるということもありますので、注意が必要です。

男性の前立腺肥大症とサプリメント

早めの治療と生活改善を

前立腺肥大症の治療法は、重症の場合は手術が必要となりますが、ほとんどが薬物療法から始まります。前立腺を弛緩させて尿道への圧迫を緩和する「α1受容体遮断薬」(α1ブロッカー)が最もよく使われます。

また、男性ホルモンの影響を抑える「5α還元酵素阻害薬」または「抗アンドロゲン薬(抗男性ホルモン剤)」が使われています。その他、ノコギリヤシなど植物から抽出したエキスや漢方薬が使われることもあります。

薬物療法と同時に、前立腺肥大症の原因としてあげられている、高血糖、高血圧、高脂血症のメタボリックシンドロームを予防するために、食事療法と運動を中心とした生活改善指導を受けることもあります。食事療法だけでも、前立腺肥大症が改善するというデータもあります。

いずれにしても治療法はかなり確立していますので、軽症のうちに症状を緩和し進行を抑えていけば怖くない病気です。年だから仕方ないと放置して重症化させないよう、早めに泌尿器科を受診して、治療を受けましょう。