尿漏れ(尿失禁)の治し方 | 病院での一般的な治療方法

尿漏れ(尿失禁)の治し方 | 病院での一般的な治療方法

尿漏れ(尿失禁)の治し方 | 病院での一般的な治療方法

中高年になると、排尿トラブルに悩む方が大変多くいらっしゃいます。すぐにトイレに行きたくなって何度もトイレに通う「頻尿」を初めに経験することが多いようですが、放っておくと段々と悪化して尿漏れ(尿失禁)が始まります。

尿漏れパンツや尿とりパッドで凌ぐことはできますが、さらに悪化すると日常生活に支障をきたしますし、腎不全など重篤な病気の引き金になりかねません。尿漏れが気になり出したら、専門医で適切な処置を施しましょう。

ここでは尿漏れ(尿失禁)の病院での一般的な治し方・治療方法をご紹介します。

腹圧性尿失禁

尿漏れで最も多いのが、中高年女性を中心によく見られる「腹圧性尿失禁」です。膀胱や尿道を閉めて排尿をコントロールする骨盤底筋という筋肉が弱くなることが原因です。急に立ち上がったり、重い物を持ったり、くしゃみをしたりして、腹圧が急に高くなった時に少量の尿が漏れます。

軽症であれば、「骨盤底筋運動」の指導が行われます。骨盤底筋運動とは、肛門や膣(男性は尿道括約筋)を意識的に絞めたり緩めたりすることで骨盤底筋を強化する訓練です。補助的に膣内コーンという器具を使ったり、電気刺激療法を行うこともあります。

腹圧性尿失禁の病院での治療方法

少し症状が重い場合の治し方は、骨盤底筋運動を行うと同時に薬物療法を行います。薬物は、尿道の括約筋を緊張させる交感神経刺激薬や女性ホルモン薬を使います。

重症の治療方法は、手術です。2012年に安全性が高い「TOT手術」が保険適用となり、より簡便にリスクの少ない手術が行えるようになりました。

過活動膀胱による切迫性尿失禁

膀胱に尿が十分溜まっていないのに膀胱が過剰に収縮し、突然我慢できないくらい強い尿意を感じてトイレに通うのが「過活動膀胱」といわれる症状です。尿意が強いため、トイレに行くまで我慢が出来ずに漏らしてしまう「切迫性尿失禁」の原因となります。

過活動膀胱の原因は脳梗塞やパーキンソン病などによる神経の損傷、骨盤底筋力の低下、前立腺肥大症など、多岐にわたります。

治療方法としては、膀胱に十分尿が溜まるまで我慢出来るようにする「膀胱訓練」が有効です。最初はトイレに行くのを3分我慢することから始め、徐々に長く我慢できるように訓練をします。

過活動膀胱による切迫性尿失禁の病院での治療方法

薬物療法は、女性の場合は膀胱の異常な収縮を抑える「抗コリン剤」が処方されます。我慢が効かないのは骨盤底筋が弱くなっていることが原因であることも多いので、骨盤底筋運動を行うこともあります。

前立腺肥大症の男性の場合は、「抗コリン薬」は使わず、尿道の通りを良くする「α1アドレナリン受容体阻害薬」が主に使われます。

排尿後尿滴下と溢流性尿失禁

「排尿後尿滴下」は、いわゆる「トイレの後のチョイ漏れ」で、男性に多く見られます。トイレで十分におしっこが切れたと思っても、尿道のある部分に尿が残っていて、トイレから出て歩き出した時の振動でそれが漏れるというものです。

排尿後尿滴下は多くの場合、加齢や前立腺肥大症で尿の勢いが弱くなることが原因になります。この症状の治し方は、陰のうの裏から牛のミルクを絞るように陰茎をしごいて、溜まっている尿を出し切ることです。これでほとんど問題がなくなりますので、病院に行く前に試してみましょう。

排尿後尿滴下・溢流性尿失禁の病院での治し方

溢流性尿失禁」とは、前立腺肥大症が悪化して自分の意志で尿が出せなくなるほど尿道が狭くなった時におこります。膀胱にパンパンに溜まった尿がチョロチョロと途切れずに漏れます。女性では、子宮脱が原因で尿道が圧迫されて溢流性失禁になることがあります。

この状態になるまで放置されることは少ないのですが、腎臓に悪影響を及ぼす可能性があるので早期の治療が必要です。

前立腺肥大症が原因の場合は手術が行われます。通常は尿道から内視鏡を挿入して肥大した前立腺を摘出します。また、最近はレーザーを用いた手術も行われるようになってきました。

早めの治療が大切

尿漏れ(尿失禁)は恥ずかしいからと、なかなか泌尿器科の門をくぐれないでいる方も多いのですが、思い切って早めに治療を行うことで、治したり進行を食い止めたりできる症状です。

ぜひ軽症のうちに対策や病院を受診するようにしましょう。